肥満とお口の炎症について

食べ過ぎからくる問題とは?

肥満

ついつい、箸が進んで食べ過ぎてしまった……ということはありませんか。人間誰しも、美味しいものには目がないものです。ですが健康診断結果をみて「しまった」と思い、明日から生活習慣を見直そうと思い立つことは良いきっかけです。

問題はきっかけを活かせず、再び食べ過ぎてしまうことだろうと思います。運動で摂取カロリーをうまく消費できれば良いのですが、例えば一般的なカステラ一切れ160kcalは平均的な日本の成人男性がゆっくり1時間歩いて消費カロリー190kcal、女性だと130kcalと言われています。たった一切れくらいと思えば、その後散歩で1時間ほど歩いてトントンといったところです。

糖質というのは高カロリーであり、私たちの体に余分なエネルギーを蓄えがちになります。食べ過ぎはほとんど油と砂糖の取り過ぎとなり、虫歯になりやすい人は肥満のリスクも同時に抱えていることになります。

肥満細胞が増えると徐々に動脈硬化へと進み、動脈の内壁に堆積物が溜まると炎症を起こします。肥満や糖尿病、歯周病は互いに深い影響を及ぼしていることは疫学的にわかっており、食生活の改善と適切な運動、歯周病治療が体内の相互メカニズムにより血糖値や肥満指数を改善することが明らかになっています。

甘いものをよく食べ、ごくたまに体を動かす程度で、歯医者さんに最後に検診に行ったのはいつだったかな……という方は特に注意していただきたいと思います。

 

身体のために何から取り組むかと迷ったとき、まず食生活から見直してみましょう。バランスを考えた彩豊かな食事を、しっかりとよく噛んでいただきます。咀嚼(そしゃく)=噛むことはエネルギーを使います。良く噛むことで脳の満腹中枢に働きかけ、必要以上のカロリーを取らずにすみます。

運動のほうは、近場であれば車を使わず歩いてみます。疲れたと思えば休みます。いきなりスポーツやトレーニングをしようと思っても、続かなければ意味がありません。気軽に続けられそうなものがベストです。

さらに、お口の炎症が進んでいないか歯医者さんで定期的にチェックを受けることが大切です。できることから取り組み継続していくことが、元気に毎日を過ごす一番の秘訣だといえます。