ココロとお口トラブル~心とお口の関係~
心とお口の関係について
日中の暑さが日を追うごとに強くなってきました。
この時期は梅雨前線気圧の変化による不調や、体が暑さに慣れないまま無理をして体調を崩しがちです。それ以外にも、体調悪化をまねく理由があります。
「虫歯かどうかわかりませんが、ずっと鈍痛があって…」と来院される方がおられます。レントゲンを見ると虫歯らしきものは見当たりませんが、”痛み”があるのは事実です。
お話をよく伺いますと、夜眠れなくて朝起きて頭がぼーっとするとのこと。夜眠れない原因は何だろうと考えていくと、家族のことや仕事のことなど何かしら思い当たることがあるものです。
不眠の原因は様々ですが、新年度になり生活環境が大きく変化したという方に多く見受けられるようです。
お口を拝見すると歯が欠けていたり、歯の根元に小さなヒビなどの症状が散見されます。さらに、肩こり、アゴの痛みなど筋肉の緊張があり、頭痛持ちの場合もあります。
これら上半身の症状は「噛み締め」からくるものです。噛み締めは筋肉をこわばらせ、体の血行を悪くします。
自律神経の交感神経が優位になると筋肉は緊張し、無意識に「噛み締め」を行っています。また、血管に圧力がかかり「高血圧」や「冷え性」につながります。新陳代謝が衰え、免疫力も低下します。
交感神経の優位状態が続く原因はストレスからくるものが多く、ストレスの放置がお口に現れます。
お口に現れる症状として最も一般的に多いのは、「アフタ性口内炎」です。
消化器官の入り口であるお口に口内炎が頻発する方は、その先の胃や腸にも潰瘍が出現している可能性が高くなります。もちろんすべての方に当てはまるとは限りませんが、お口の状態をよく観察すると病気の早期発見につながることがあります。
心身ともに健やかであるために
歯科では「噛み締め」や「口内炎」治療を行いお口の環境を正常に戻すとともに、ストレスの元となるものをできる限り減らすためのお話をさせていただきます。ストレスだと感じることの小さな問題から大きな問題まで、誰かに話を聞いてもらうだけでも心はスッと軽くなるものです。
痛い時にだけ行く歯科ではなく、お口の治療とケアをしながら、ココロも元気になっていただける歯科であることが、私たちの使命であると考えています。