歯周病の放置は歯を失うリスクを高める!ちょっと怖い話
気づかぬうちに進行する病気、歯周病について
今や国民10人中8人が患っていると言われる歯周病。痛みはないし、みんながかかる病気だから大丈夫だろうと思っている方は要注意です。
歯周病は、歯ぐきに起こる化膿性の炎症です。痛みを伴うことなく徐々に進行し、放置すると歯を失うリスクの高い病です。
歯周病の怖さは、長い時間をかけて少しずつ病が進行していくことです。どこかで異常に気付いてストップできれば幸運です。しかしそれがなかなか難しい。
なぜならほとんどの方は、日々の日常をこなすことに忙しく、自分の体の小さな変化に気づくことが困難だからです。小さな変化というのは大抵見過ごされます。
変だな?と思っても、まあ、気のせいか…となるでしょう。私は、その積み重ねが病の進行を深刻にしてしまう原因の一つだと思っています。
歯周病かもしれない?チェックしてみましょう!
以下のチェック項目で一つでも当てはまる、と思われた方は歯周病を患っている可能性が高いです。ぜひチェックしてみてください。
・鏡で見て歯石がついている
・歯ぐきの色が赤っぽい、赤紫色になっている
・歯が浮いた感じがする
・歯を磨くと出血する
・朝起きた時に口の中がネバネバする
・歯ぐきがブヨブヨとして柔らかい箇所がある
・口臭を指摘される
・噛み合わせが悪い
・抜けた歯をそのまま放置している
・冷たいものを口にすると歯や歯ぐきがしみる
・歯ぐきが下がって歯が長くなったような気がする
・歯がぐらつく
・歯ぐきを触ると臭い膿が出ることがある
いかがでしょうか。項目が下に行くほど歯周病が進行しています。歯周病は中高年の方に多く、軽度の歯周病の方も含めれば約9割の高確率で罹患しています。
問題は、それだけ多くの方がかかっている病であるからこそ深刻に考えにくい点にあります。進行すれば治療にかかる期間は長く、歯を失うリスクは非常に高くなるというのにです。
気がつけば1年、2年、定期検診に行っていなかったという方は上記項目の進行度が進み、治療に時間がかかっています。症状がひどく、もはや歯を維持できない状況であればやむなく抜歯となります。
私はこの状況を、いつも歯がゆく感じています。抜けてしまったらもう二度と取り戻すことはできない自分の歯。患者さんの予防意識を高めていただくため、少しでもわかりやすく「予防検診」の重要性をお話ししています。
予防意識をもって口腔環境が少しづつ変わっていく患者さんのお口を拝見すると、私の中で小さく「やった!」と嬉しく感じます。
人により改善にかかる時間は異なりますが、必ず変わると信じて私は日々、歯周病治療と予防の取り組みを実践しています。チェック項目で気になるところがあった方は、ぜひお気軽にご相談ください。