子どもの歯を守るシーラントの話
歯磨きやフッ素塗布だけではなかった予防法とは?
お子さんを持つお父さんお母さんは、毎日お子さんの歯磨きを頑張っておられることでしょう。出来るだけ甘いものを控え、歯に異常がないか観察し、嫌がるお子さんをなだめながらの歯磨き。本当に大変ですが、歯を守るため、欠かせない日課です。
そんなお父さんお母さんにお話したいのが、「シーラント」という虫歯の予防方法です。虫歯の予防にフッ素は有名ですが、シーラントも予防法の一つであります。シーラントは、歯の溝をプラスチック素材で埋めて虫歯菌が繁殖しないようにするためのものです。
虫歯になりやすそうな箇所に埋めることで、前もって虫歯になりにくい状態にします。日頃の歯ブラシとフッ素入り歯磨き粉という予防法に、シーラントを加えることで、驚くほどの虫歯予防を実感できます。
予防ですので保険は効かないかといえばそうではなく、保険診療で行えることもありがたいですね。処置にかかる時間は、お子さんの年齢や状況にもよりますが、およそ15分から30分程度で終わります。注意したいのは保険適用となるのが小学生までで初期虫歯の場合です。深い虫歯は予防ではなく治療となりますので、シーラントではなく虫歯治療となります。
タイミングとしては、年中さん(4〜5歳)乳歯、年長さん(6歳くらい)乳歯の奥歯、小学1、2年生(7〜8歳頃)生え変わった永久歯、小学3〜6年生(9〜12歳)永久歯の奥歯がベストでしょう。
シーラントは歯に施す詰め物のようなものです。詰め物もそうですがシーラントも場合によってはたまに取れてしまうこともありますので、そのときにお子さんが気付けばよいですが、気付かなければ取れたままになってしまいます。シーラントは歯の白い色と同じ色です。ご両親が気付くもの難しいと思いますので定期的にシーラントが維持できているかチェックすることも大切です。
手間がかかるじゃないかと思われるかもしれませんが、虫歯になってしまう方が数倍も手間がかかってしまいます。虫歯は一度かかってしまうと再発しやすく、乳歯にひどい虫歯があると後々、永久歯にまで影響を及ぼしかねません。
大人になるまで自分が子どもの歯を守る!という強い気持ちで、ぜひ大切にされてください。